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空にとけた夢がさわぐよ

You're so fantastic

それはあまりに突然で、でもすごく自然な流れだった、と思う。

年明けに始まり、春があって、夏があって。
夏にお別れを言う前に秋が来て。
いろんな思いを抱えつつも、流れに身を任せて東京へ行った。あの子が見たい、という気持ちだけでやって来たのは今年4回目、そして今年最後の東京。

「待ち焦がれてた この日が来たよ アラームの前目覚めたモーニング」「窓の景色はトキメイテル 君の笑顔が浮かんで来る あり得ない幸せのチケット 握りしめたまま」
Ready GoとLove Situationを聴きながら向かった10月の有楽町、大事な大事な思い出としていつまでも覚えていたい。そのまま小瓶に入れて飾っておいて、ときどき眺めては笑顔になりたい。

お芝居している姿を見るのは初めてで、何もかもが新鮮だった。というか正直、想像以上にすっと役に染まっていたからびっくりした。まだまだ知らない顔があるのかと思うとうれしかったし、これからもたのしみだなあってわくわくした。

でも、こんなこと言うのもどうなのかなと思うけど、毎回、わずか15分ほどのショータイムでそれまでのすべてを忘れてしまいそうになった。それくらいよかった。すごくよかった。興奮冷めやらぬとはこのこと。終わった後もし周りに誰もいなかったらすきだーーーーーって叫びながら駆け回ったのに!
本当にたのしそうに踊るよね、全身からたのしい!っていう気持ちが溢れ出ているような。いっしょにたのしもうよ!と呼びかけてくれているような。
かと思えばふっと大人の表情で「逃げちゃおうよ」って誘ってくる。容赦ない。おそろしい。

Shower Gateのアウトロで"so fantastic"と口ずさみながら、決してこなすのではなく、でもどこか余裕がある表情と動きで魅せる姿も、Fantastic Rideのサビでまっすぐ前を見つめてまっすぐ前を指差す姿も、好きだった。どこを切り取っても好きだったなあ。と、ただただそんなことばかり考えている。
「自分の舞台を持つ」という言葉を思い出す。座長として名前が載った舞台の、まさに舞台の0番に立つ姿を想像して、見たいなあと思う。

踊っている姿が好きで、でもそれ以外の姿も好きで、一瞬たりとも目を離したくなくて、目に焼き付けたくて。
おたくは何かにつけ運命だと思ったりこじつけたりしがちだけれど、それはわたしも例外ではないなあと笑いながら、
この場所に連れてきてくれてありがとうと思ったし、こんな気持ちを連れてきてくれてありがとうと思った10月だった。

なんとなくずっと口に出せずにいた。なんとなく言葉を濁していた。
べつに誰に何の影響を与えるわけでもないし自分のすきにすればいいのに、意識的に避けていた。

でも、そういう瞬間って案外あっさり訪れるものだ。
わたしにとってそれは、停電になった日生劇場で「てってれー!」と叫んだ、っていうレポを読んだとき。これだけ書いても何のことやらさっぱりだけど、どちらにしろ書いたところで「なんでこのタイミングなんだ?!」って今でも自分で自分にびっくりする、そんな不思議なタイミング。自分で見たわけでもないのに。

何気ない日常の中で、実際に姿を見ていなくても、思いを馳せることがある。
「アイドルだったんですよ。
鈴鹿さんの前で言うのも変なんだけど、どんなに歌がうまくても、お芝居が上手でも、それだけじゃアイドルになれないでしょ?」
「みんなの期待を一身に背負って出てきたの。だからみんな私に声かけるの、今でも。
『アキちゃん元気?どうしてる?』もうとっくにいないのによ。
それってアイドルでしょ?そこにいないのにみんなの心にアキがいるってことでしょ?」
あまちゃんの春子さんの台詞を思い出す。

どちらの手も離したくなかった。
欲張りかもしれない。けれど自分の気持ちに正直でいたい。
どちらも大好きで、応援していて、幸せになってほしいと、心から思っています。

今まで口にするのはなんとなく避けてきていた言葉も最後はただ自分がそう言いたいからっていう単純な理由で辿り着くものなんだな〜というわけでぬるっとゆるっとみやちか担はじめました
2016.10.12

ステージの上に立つあなたに魅せられつづける日々です。
マイシャイニングスター、みやちかくん!改めてよろしくお願いします。